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城の内高 大窪俊之「エバラ日記」
この劇は、革命家の魂を受け継いだ現代の女子高校生が、相撲を取ることで、現代日本に革命を起こそうとする、という物語である。
まず、幕が開くと、独特のセット抽象的なセットに目が奪われた。何本かのロープで吊り下げられている土俵や何本もの鉄柱など、具体的な場所を特定しないような作りだった。薄暗い舞台の上で吊られた円形の土俵が発光する様子は、とても幻想的だった。しかし、この光る土俵がどういう意味をもつのか、私たちには、明確な答えが出せなかった。
役者の演技はわかりやすく、振り向き方にも感情の変化が見えた。エスノセントリズム、などの難しい用語が使われていたが、聞こえにくかったという意見も出された。また、わかりやすさのためにハバネロの袋を出すところなどが読めてしまった。また、演技のほとんどが舞台の中央に吊られた円を土俵に見立てて、その中で行われていた。鉄柱や、天井に吊るされたコンドルなどが背景となって、舞台は大きく感じられたが、演技空間は閉塞感が感じられた。
劇中では、携帯電話が人体に内蔵されたら、その携帯は人間になるのか、それとも人間が携帯になってしまうのか、という問題で革命を起こそうとしていた。人間が別のものになってしまうのではないかというのは、現代日本でも感じられる不安のようなものだ。社会の波の中で、知らない間に変えられていくことに対する漠然とした不安は、私たちも感じている。知らない間に私たちのありようも、変えられていくのではないか、そんなことを感じた舞台だった。
(12/22 高知県立美術館ホール)
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